【禄剛埼灯台】朝陽・夕陽が見られる能登半島先端の断崖に立つ石造り白亜の灯台@石川県珠洲市

能登半島の最も北東にある禄剛埼灯台(ろっこうさきとうだい)は朝陽と夕日が両方見られることで知られています。ということで、朝陽に映える灯台を・・・と思ったのですが、あいにくの曇り空でした。それでも白い石造りの灯台は、レンズから船を導くために光を放っていました。

ロケーションと生い立ち

禄剛埼灯台は能登の最先端能登半島国定公園に位置します。

46mもの断崖絶壁に立つ灯台で、この海域はかつてより海の事故が多かったため、船が安全に航行できるように明治16年7月10日に誕生しました。

禄剛埼灯台の始まりは1756年にさかのぼり、焚火常夜灯を設置するようにという御触れが出たことで禄剛崎のある山伏山に灯明台を設置し、油に火をつけて灯りをともしたのが始まりといわれています。

この灯台を作る材料の石は、能登半島中央にある七尾湾の穴水から60kmもの距離を船で運び、半島の山に道を造り、手作業で陸へ引き上げられたのだそう。2年もの歳月がかかった大変な工事だったのだそうですよ。

灯台の光り方はレンズを固定させて遮蔽板(しゃへいばん)を回転させる珍しい方法で光を放っています。石油を使い光を灯していましたが、1940年には電気へ切り替えられ、1963年には自動化され無人の灯台となりました。

ちなみにこの灯台は明治時代に設計から建設まで全て日本人の手で行い、「日本の灯台50選」にも選ばれています。

禄剛埼灯台へ行ってみる

車で行ったのでその際のアクセスを。駐車場は近くにある道の駅狼煙を利用します。灯台までは400mほどあり、途中石の階段を登って徒歩でアクセスします。

夜明け前の灯台はレンズから光を放っています。

レンズの様子。

灯台周辺には広場があり、一段と高いところは展望スポットのようになっています。

禄剛埼灯台周辺の地図が描かれた石碑や地図の描かれた丸いモニュメントもあります。

断崖絶壁の下には千畳敷と呼ばれる海食台地が広がり、圧巻の光景を放ちます。

明るくなるにつれて、ずんぐりむっくりした可愛らしいシルエットがはっきりと見えてきます。日本で唯一と言われる菊の御紋章もあしらわれています。

能登半島最先端にある白い石造りの禄剛埼灯台は厳しい自然環境に耐え、誕生から120年以上経った現在も安全に船が航行できるように静かにこの地から海を見守り続けています。

朝陽は見られませんでしたが、灯台が静かに佇む姿に感銘を受けたのでした。

禄剛埼灯台は「灯台カード」もありますよ。

【基本情報】

種類:沿岸灯台

構造:石造・塔形

初点灯:明治16年7月10日

航路標識番号:第230902号

レンズの種類:メタル廃ライドランプ MT-250S

光達距離:19海里

光度:55,000カンデラ

塔高(高さ):12m

灯高:48m

灯質:等明暗白光 明3秒 暗3秒

住所:石川県珠洲市

アクセス:電車 のと鉄道珠洲駅下車狼煙行きバス訳45分、徒歩約10分 

車 能登有料道路此木ICより約1時間

ほっと石川旅ねっと

参考サイト

国土交通省

燈光会