【山古志を旅する】震災から18年。心揺さぶる絶景とお土産・グルメスポット@新潟県長岡市

新潟県長岡市山古志は棚田と鯉が有名な風光明媚な景色が広がる地域。新潟中越地震で大きな被害を受けた地域としてことでも知られています。今回訪れるきっかけとなったのはふと山古志のことが頭に浮び、映画「マリと子犬の物語」を見たことから。震災から18年、なぜか呼ばれたような気がして訊ねてみました。そこには震災から復興を遂げた情景や日本の原風景的存在の絶景、そしてここでしか味わえないようなグルメもあり。その魅力をお伝えしたいと思います。

震災後で大きな被害を受けた山古志

山古志というとあの震災を思い出すのは筆者だけではないと思います。あの寒い夕方、大きな揺れがやってきて。当時いた場所でも震度5を体感し、とても怖い思いをしたことを今でも鮮明に覚えています。

2004年10月、突如マグニチュード6.8の地震が新潟県中越地方を襲い、長岡市をはじめ旧川口町やこの旧山古志村では大きな被害を受け、村民の方々が全員避難するという事態に。

恐怖や苦難など想像を絶するさまざまな思いがあったと思います。

18年が経とうとしている今、地元やさまざまな方々の努力や支援などで復興を遂げていますが、当時の爪痕が未だ残っているエリアもあります。忘れることのできない光景で今でも筆者の目から離れることはありません。

木籠(こごも)メモリアルパークは震災遺構の水没家屋

地震で地滑りが起き河川を堰き止めてしまったため、周辺の家屋が水没してしまい、多くの被害を受けました。ここには現在も水没した家屋があり震災遺構として保存、メモリアルパークとして整備、現在は観光の拠点として多くの人が足を運びます。

拠点となるのがこの郷見庵(さとみあん)で1階は地元の農産物などを販売、2階は震災復興資料館として解放されています。

水没家屋は郷見庵の横を通る県道23号線の左右にあります。

家屋の半分が土に埋まり、震災の際にこの高さまで土砂が襲ってきたのが歳月が流れた今でもわかります。

郷見庵奥の広場には同じく震災から復興を遂げつつある福島県南相馬郡浪江町から送られた桜が咲き誇っていました。

住所:新潟県長岡市山古志東竹沢

電話:0258-59-2328

営業時間:10:00~16:00

定休日:不明

駐車場:あり

アクセス:車 関越自動車道堀之内ICより約20分

山古志

やまこし震災復興交流館おらたる

リサーチしてきましたが、やはりその土地のことは専門家に聞け!ということでまず最初に足を運んだのがこちら。やまこし震災復興交流館おらたる。

観光案内をはじめ震災に関わる展示、さらに山古志ならではのお土産などを扱っています。

山古志市役所長岡支所のとなりにあるこちらが建物。館内エントランスには、山古志名物の錦鯉が水槽の中で伸び伸び泳いでいます。とても立派で圧巻。

中に入ると、地元の名物やお土産が多数並んでいます。

アルパカ牧場もある山古志ならではのお土産がありとても可愛いので即買い。忠実に再現された可愛らしいアルパカのぬいぐるみ。

また素朴な味わいのクッキーやアルパカの缶バッジもありますよ。

今回は2階の復興展示室の見学ができなかったので、次回チャンスがあればぜひ立ち寄ってみたいと思います。

住所:新潟県長岡市山古志竹沢甲2835

電話:0258−41−1203

営業時間:9:00〜17:00

定休日:月曜日

駐車場:あり

アクセス:車 関越自動車道堀ノ内ICより約25分

おらたる

心和む山古志の風景

山紫水明な山古志は豊かな自然と共に棚田が美しいことでも知られています。魚沼市からアクセスすると目を奪うような美しい棚田の景色が連続。

特に棚田の中に1本背筋を伸ばして立っている木。棚田池地の1本杉かと思えるような風貌に思わず車を止めてシャッターを切ります。

訪れたのは4月中旬だったので(残念ながら雪が深く、一本杉までは行くことができませんでした。)この杉の木が今できることを一生懸命やったらいいさ!と言わんばかりに立っていたので今回は無理をせずに諦めることにしました。周辺を見渡すと、至る所に絶景スポットが点在し、まるで絵画の中に入っているかのような錯覚に陥ります。

このような日本の原風景のような美しいロケーションが山古志には点在しています。

つくしがひっそりと春の訪れを告げていました。

にこにこひろばはお土産やグルメと絶景のスポット

山古志グルメを食べたーい!ということで向かった先は、絶景スポットへ向かう途中のにこにこひろば。地元の?カメラサークルのような人達が駐車場で写真を撮っていました。ということで早速覗いてみると、この絶景!

目の前に広がるのは、山古志虫亀地区の風景で棚田の絶景が見放題で駐車場に聳える木々までも幻想的。息を呑むような絶景が広がっています。水の入った棚田と残雪が美しい光景を放っています。

道の反対側にあるにこにこひろばに特産品やお土産がたくさん並びます。

鯉やアルパカをモチーフにしたグッズも盛りだくさん。

お土産が多数並ぶ木の温もりを感じる店内にはテーブル席があり、こちらで山古志グルメを味わえます。

お食事メニューがこちら。

今回はおにぎりとご当地名物のカレーをいただきます。

おにぎりは特産品のかぐらなんばん味噌としゃけ。緑の山古志伽哩もかぐらなんばんが使われており、ひき肉が香ばしくまずまずの辛さ。お米もとってもおいしいですよ。

住所:新潟県長岡市山古志虫亀759

電話:080−1335−2386

営業時間:11:00〜14:00

定休日:1月〜3月は休業

駐車場:あり

アクセス:車 関越自動車道堀之内ICより約25分

にこにこひろばFacebookPage

薬師の陵・薬師の杜

虫亀地区金倉山中程に位置する薬師の陵は絶景を眺望できるスポットとして知られています。

地区の中心部から5分弱の少々細い道を進むのですが、棚田と山々の景色を一望できます。遠くには越後三山もたたずみ圧巻。

また少し上には薬師の杜もあり、まるでマチュピチュのような神秘的な光景が広がる絶景スポット。

長岡造形大学の学生さんが地域の方と連携して東屋を作ったのだそう。

棚田に映る夕日は息を呑むほど美しく幻想的。のんびり美しい風景を眺望しながらあっという間に素敵な山古志の時間が流れていくのでした。

本格的な春の訪れとともに、芝桜も美しく咲き誇るのだそうですよ。

住所:新潟県長岡市山古志虫亀

電話:0258−59−2301

営業時間:24時間

営業期間:4月中旬〜11月下旬

駐車場:あり

アクセス:車 関越自動車道堀之内ICより約30分

山古志

餌やり体験もできるアルパカ牧場(油夫牧場)

ふさふさの毛と長い首そしてまんまるお目目のアルパカはラクダやラマと同じ草食動物で、南アメリカやアンデス山脈の高原地帯で家畜として飼われることが多い動物です。

ここやまこしにはアルパカ牧場があり、子供から大人までかわいらしいアルパカと触れ合うことができます。

震災復興のきっかけとなればということで2009年11月、アメリカコロラド州から3頭のアルパカがやってきて、山古志で飼育され頭数を増やしていったのだそう。

可愛いアルパカが牧場で元気な姿を見せてくれます。

入場料無料、入口には100円のガチャがあり餌やりも楽しめます。子供から大人まで人気のレジャースポットです。

住所:新潟県長岡市山古志

電話:0258−59−2062

営業時間:9:00〜18:00

営業期間:4月中旬〜11月末頃

料金:無料

駐車場:あり

アクセス:車 関越自動車道堀ノ内ICより約25分

山古志

おわりに

震災で大きな爪痕を残しながらも復興を遂げつつある新潟県長岡市山古志の美しい風景やグルメにお土産、レジャースポットを盛り沢山気味にご紹介しました。

初めて足を運んだのですが、想像以上の美しい風景が広がり心を奪われてしまいました。山古志ならではの棚田は一度見たら忘れられない絶景。

今回は筆者が訪れた虫亀・木籠・東竹沢地区を中心にご紹介しましたが、この他のエリアにも見どころがたくさんあるので、次回は他エリアの魅力もお伝えしたい。ここ山古志は何度も足を運びたくなる心の故郷のような素敵な場所です。